大理石教会(Marmorkirken)
150 年の中断を経て完成した、北欧最大級の銅ドームを戴く大理石教会。
Photo: Dietmar Rabich(CC BY-SA 4.0)
基本情報
概要
コペンハーゲンの Frederiksstaden 地区に建つ福音ルーテル派の教会で、正式名称は Frederik's Church だが、その象徴的なドームと大理石装飾から「大理石教会(Marmorkirken)」の通称で親しまれている。直径 31m のドームはスカンジナビア最大級で、ローマの St. Peter's Basilica に着想を得た壮麗なものとして知られる。
この教会は 1749 年に礎石が置かれながら、資金難と設計者の死により工事が中断し、約 150 年にわたり廃墟のまま放置された。最終的に金融家 C.F. Tietgen の出資で 1894 年に完成した、デンマーク建築史上でも屈指の波乱に満ちた建造物である。
歴史的背景
建てられた経緯・年代
1740 年に建築家 Nicolai Eigtved が設計。1749 年 10 月 31 日、国王 Frederik V が礎石を据えた。Oldenburg 家によるデンマーク統治 300 年を記念し、Frederiksstaden 新市街の中心建造物として構想された。
建築家・建築様式
当初設計は Nicolai Eigtved。1754 年の Eigtved 死去後、フランス人建築家 Nicolas-Henri Jardin が引き継ぎ、より古典主義的な設計に改変。最終的に歴史主義建築の第一人者 Ferdinand Meldahl が完成させた。
ロココ/新古典主義。Eigtved の当初案はロココ様式だったが、ドームはローマ・バロックの St. Peter's Basilica を範とする。最終的な外観は Meldahl による歴史主義(Historicism)で、過去の様式を折衷的に再現するのが特徴。
増改築・被災・修復
1770 年に Struensee が当初計画を放棄し工事中断。以後約 150 年間、廃墟として放置。1874 年に財務大臣 A.F. Krieger が実業家 C.F. Tietgen に廃墟を売却。予算の都合で本来の Norway 産大理石の多くが石灰岩に置き換えられたが、通称「大理石教会」は残った。1894 年 8 月 19 日に献堂。
時代背景
18 世紀半ば、絶対王政下のデンマークで王権を誇示する新市街 Frederiksstaden 建設の一環として計画された。しかし啓蒙専制の混乱や財政難で頓挫し、完成は 19 世紀後半、産業革命期に台頭した金融資本家 Tietgen の私財によって実現した。
必見
直径 31m、北欧最大級の銅葺きドーム。
内部階段を登るとドーム外周に出られ、Amalienborg 宮殿や市街を一望。
建物外周を囲む聖職者・神学者の立像群。哲学者 Kierkegaard の像も含まれる。
正面入口に立つ、デンマーク国民教育の父 Grundtvig の像。
ドーム内側を見上げると天窓から光が差す荘厳な空間が広がる。
館内の周り方
まず正面から外観とドームを眺め、入口の Grundtvig 像を確認。堂内でドーム天井を見上げた後、時間が合えば塔登りツアーへ。
実用情報
| 営業時間 | 平日 10:00–17:00 |
|---|---|
| 定休日 | 要確認 |
| 料金 | 無料(ドーム登塔は 50 DKK、火〜日 13:30 のみ 1 回・先着順) |
| 予約 | 不可(先着順) |
| city pass | 該当なし |
出典
- Frederik's Church — Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Frederik's_Church (取得日 2026-07-05)
- The Marble Church — Danish Architecture Center https://dac.dk/en/magazine/places/the-marble-church-finance-completed-what-the-king-could-not-119 (取得日 2026-07-05)