Kastellet(要塞)
北欧屈指の保存状態を誇る、五稜郭型の現役要塞にして市民の憩いの公園。
Photo: CucombreLibre(CC BY 2.0)
概要
コペンハーゲン北東部に位置する星形要塞(citadel)で、五角形の稜堡を持つ設計は北ヨーロッパで最もよく保存された要塞の一つとされる。堀と土塁、稜堡が幾何学的に配された縄張りが今もほぼ完全な形で残る。
現在も軍事施設として使われる一方、土塁上の遊歩道・風車・教会・黄色い兵舎が並ぶ静かな公園として市民や観光客に開放されている。
歴史的背景
建てられた経緯・年代
起源は 1626 年、国王 Christian IV が沿岸に St. Anne's Redoubt を築いたこと。現在の星形要塞は 1658〜1660 年のスウェーデン包囲の後、国王 Frederik III の命でオランダ人技師 Henrik Rüse が 1662〜1665 年に再設計・拡張して完成させた。
建築家・建築様式
オランダ人軍事技師 Henrik Rüse(Henrik Ruse)。オランダ式築城術の専門家で、当時最先端の要塞設計思想を持ち込んだ。
星形要塞(bastion fort)。大砲時代に対応し、五角形の各角に矢じり状の稜堡を配して死角なく側射できるようにした、幾何学的な近世要塞様式。
増改築・被災・修復
教会 Kastelskirken は 1703〜1704 年にバロック様式で建設。風車は 1847 年築のオランダ式。Commander's House は 1725 年築。King's Gate と Norway Gate は 1663 年のオランダ・バロック様式。
時代背景
17 世紀、デンマーク=スウェーデン戦争でコペンハーゲンが包囲された直後の時代。首都防衛の要として、絶対王政確立期(1660 年)の国家権力強化を背景とする軍事インフラである。
必見
五角形の土塁上を一周できる遊歩道。5 稜堡を巡り幾何学的縄張りを体感できる。
隣接する旧監獄房と壁の音孔でつながる独特の構造。
King's Bastion 上に立つ、コペンハーゲンで唯一稼働可能な保存風車。
堀を渡って要塞に入る格式ある正式な出入口。
兵士が居住した 2 階建て 6 棟の長屋群。黄色い外壁が整然と並ぶ。
黄色の化粧積みのバロック建築。要塞運営の中枢だった建物。
要塞を取り囲む水堀と外堡群。水面に映る星形の輪郭が美しい。
館内の周り方
King's Gate から入り土塁の遊歩道を時計回りに一周して 5 稜堡と堀を眺める。風車・教会・兵舎に立ち寄り、Norway Gate から抜けて Langelinie ・人魚姫像へ。
実用情報
| 営業時間 | 24 時間(公園部分) |
|---|---|
| 定休日 | なし(公園部分は常時開放) |
| 料金 | 無料 |
| 予約 | 不要 |
| city pass | 該当なし |
出典
- Kastellet, Copenhagen — Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Kastellet,_Copenhagen (取得日 2026-07-05)
- Kastellet — History Hit https://www.historyhit.com/locations/kastellet/ (取得日 2026-07-05)